牧神の午後の日記

オタク系の話題です

Fate/stay night (10) 西脇 だっと

 やはり今巻のラストエピソードのキャスターと彼女のマスターである葛木の最期が見どころなんでしょうね。葛木の過去がオーバーラップし、キャスターの素顔が明かされる。本当はこのシーン、キャスターの正体と合せて彼女が人間だったときの仕打ちを入れると、もっと効果的だったと思うのですが。
 が、それ以上の見どころはランサーVSアーチャー。ゲイ・ボルグVSロー・アイアスです。まさに最強の矛(槍)と盾のぶつかり合い。さらにいうならその前のやり取りで、その一撃に英霊としてのプライドをかけるランサーに対して、ニヒルな現実主義に徹するアーチャー(まるでFate/Zeroでの切嗣を彷彿とさせます)の、ある意味漢の意地と意地のぶつかり合いともいえる名勝負。そして防ぎきったものの満身創痍ながらも、まるで達観した、腹に一物抱えているような思わせぶりな台詞。あくまで彼が一番大切にしているものが何なのかが明らかにされる次巻が楽しみです。

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