牧神の午後の日記

オタク系の話題です

泣けるで。

 吉田太一さんの「遺品整理屋は見た!!」読了。副題に「天国への引っ越しのお手伝い」とあるように死んだ人の遺品を整理することをなりわいとする人の見た、実話集(脚色はあるでしょうが)。−−と見せかけて、孤独死をきっかけとして巻き起こる遺族・残された方々の想い、(言葉はわるいですが)場合によってはスラップスティック、あるいは悲劇が綴られています。
 筆者の問題意識は孤独死をどう防ぐかと言うことに主眼を置いていて、孤独死で残された方々の想い・騒動を描くことの主眼もそこにあるわけですが、どうなんでしょう。まだその域に達していないからかもしれませんが、個人的には、この調子で行くと自分の孤独死のリスクは非常に高いと認識していることもあって、あまり大きな問題とは感じられないのが困ったところ。
 どちらかというと、どんな遺品が残されているとここうした方々困るのか、ということを考えつつ日々を過ごしたい、と想った次第。

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