牧神の午後の日記

オタク系の話題です

彩雲国物語 黄粱の夢

 前巻ラストで秀麗の行方不明と不安を煽っておいて、外伝ってどういうこと?というのが本屋で裏表紙を確認したときの感想。いや、もう本編物語はクライマックスですよ?秀麗の運命やいかに?な状況で過去編って、と思っていたのですが…。
 読んで滂沱。反則、反則。静蘭、燕青のあまりに凄絶な過去編、まぁ、アウトラインは今までの本編でも示されていましたが、関連する登場人物を含めたドラマに仕立て上げられると、その凄絶さに震撼させられ、彼らの境遇に涙を催し、と大忙し。主役以外のサブキャラクターがまた素晴らしい。縉華王の人物描写も子供想いなところがさらりと描写されていたり、旺季のいかにも切れ者で縉華王への対抗心丸だしなところ、そして何よりも鈴蘭の君の哀切さ。書き下ろしは薔薇姫と邵可の出会いの物語。邵可が若いです。
 で後書きには「本編が最終章に入る前に出したい」ということで、続刊からはいよいよ最終章なんですね。

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