牧神の午後の日記

オタク系の話題です

血まみれのダンスをはじめよう

 広江礼威さんの漫画は恥ずかしながら読んだことはないのですが、アニメは1期、2期とも気に入っていて3期の政策を非常に楽しみにしている「BLACK LAGOON」のノベライズを虚淵玄が手がけるなら駆って読まずにはいられません。ということで「BLACK LAGOON シェイターネ・バーディ」読了。
 それにしても虚淵さんは他人の土俵で相撲を取るのが非常に美味い・「FATE/Zero」でもそうでしたが、今回も(オリジナルを読んでいないので外しているかもですが)キャラクターがそのままアニメで動いてもなんの違和感もないくらいに、個々の登場人物を把握して、動かしています。特に虚淵さんが大好きな重火器とドンパチ描写なんでもう最高でした。
 オリジナルの登場人物がまたイカれている。まさかニンジャなんてものを真面目に不真面目に採上げるとは思ってもいませんでしたし、それに対する始末の付け方も気が利いている。さすがは張の旦那といったところ。さらにレヴィと対を張るガンスリンガー、ジェイクも笑える。最初の登場はカッコよかったのに、最期はあっさり、というのも(主人公サイドに感情移入している限り)爽快感抜群。
 そして、今回の主役ともいえるアフガン帰還兵のスタン。彼の経歴から当然バラライカの姉御との因縁が想像されるわけですが、それは読んでのお楽しみ。姉御と彼のやり取り、描写される彼女のアフガン時代を読んでいるとアニメ2期でヘンゼルとグレーテルに引導を渡したときの情景が目に浮かんできました。やはり特別な「絆」があったんでしょうね。

amazon: ブラック・ラグーン シェイターネ・バーディ (ガガガ文庫 う 1-1)
amazon: BLACK LAGOON The Second Barrage 001〈初回限定版〉