牧神の午後の日記

オタク系の話題です

サッカーサファリ

 杉山茂樹さんの「4−2−3−1 サッカーを戦術から理解する」を読了。一言で言うと「すんげえ興奮した」というところでしょうか。
 相手に勝つ、勝てるチームを作るということが目的になるスポーツは、そのためにどのようなサッカーを目指すのか?というビジョンがあって、それに最適な人材をどのように組み合わせるのか?という話が必要になるはずです。そのビジョン、戦術面(特にフォーメーション)を、欧州のプロリーグ、A代表の試合を中心に詳細に解説してくれた本です。
 この手の解説本が今まで無かったことが不思議になるくらい、内容が面白い。欧州の主要チームがどのような監督の下でどんな布陣を採用して、結果がどうだったのか?試合でそれはどのように活かされたのか?活きなかったのか?という解説を読んでいると、見ていない試合の状況も目に浮かぶようですし、サッカーを見る目が変わりそうな感じもしました。
 ともすれば型通りのフォーメーションと個人の技量にばかり注目されがちな日本サッカーへの警鐘とも言えるかもしれません。日本サッカーへの提言も含まれていますが、当然大いに辛口。一方で2002ワールドカップの韓国についてヒディング監督の采配含めてベタ褒めで、ベスト16とベスト4の結果を憂えているのですが、2002の韓国は審判にも助けられた結果ではないか?とも思うのですが…。

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