牧神の午後の日記

オタク系の話題です

正邪の曖昧さ

 金庸の「秘曲 笑傲江湖」の第5巻少林寺襲撃を読了。
 儀琳たん属する女人で構成される武門の恒山派が同じ五嶽剣派に属する嵩山派のワナに陥り、総帥を失うという絶体絶命のピンチ。いまわの際に総帥が選んだ起死回生の妙手が、なんと!というその展開、破天荒さに大笑い。そして、そこから巻き起こる更なる騒動や、その少し前に起こった因縁の師弟対決にドキドキハラハラです。一方で自分の身を抛ってまで主人公を助けようとする盈盈の健気さとデレっぷりにノックアウトです。
 どうもこの二人のシーンは播磨、沢近で、さらに儀琳たんは八雲でイメージ再生されてしまって、ニヤケが止まらないです。じゃぁ小師妹は天満か?ってことになると、それは違ってくるのですが(笑)。
 ストーリーとしては、もはや正邪の区別が相対的で正の中にも邪な一派はいるし、邪な中でも義を重んじる(決して正出はないけど)もいる、正邪の対決以外に、その正の中、邪の中でも覇権争いがある、とこれは禁書目録な感じでもありますね。

amazon: 秘曲笑傲江湖 5 (5) (徳間文庫 き 12-27 金庸武侠小説集)