牧神の午後の日記

オタク系の話題です

痛快、とは言いがたく

 まだ平積みになっている本屋さんもありますね。藤本篤志さんの「御社のトップがダメな理由」読了。
 前作の「御社の営業〜」も読んではいるのですが、ある意味独善的な断言はそのままです。今回俎上に挙げられているのは、海外から来た組織・人材管理手法である「成果主義」「360度評価」「フラット型組織」「ボトムアップ」。まぁ、実際成果主義では富士通の悪例でも有名ですが、その副作用を考えずに安易に導入すると失敗するのは、外来の手法に限った話ではありません。にもかかわらず、どうも外来由来の手法に対して、殊更に批判しているように読めてしまうのが、残念でした。
 年功序列等の日本型経営に勿論見るべきものはありますが、少なくともバブルがはじけて暫くは各企業ともどうすれば良いのか、おそらく必死に考えていたはずで、安易な導入は批判されるべきではありますが、じゃぁ、その当時の企業にどうすれば良いのか? という処方が示せていたのか?と後出し批判はやめて欲しいなぁ、と思うのでした。

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